皮膚科と美容皮膚科の異なるポイントとして挙げられるのが治療方針です。 皮膚科では水虫や湿疹などの皮膚にある疾患を保険の適応範囲内で治療を目指します。 対して、美容皮膚科では保険の対象外の治療も含めてお肌をきれいにすることを目指します。
ニキビ治療の場合では、皮膚科は保険が適応される薬などを用いてニキビの治療を行いますが、美容皮膚科はニキビを治療すると共にニキビ跡を消して美しい肌を取り戻していくのが大きな違いです。ニキビを頻発させないように体質を改善するための生活指導を行うような場合もあります。
皮膚科と美容皮膚科では扱う範囲も異なります。皮膚科は皮膚に何らかの異常が認められ、治療が必要となるような病気を扱う診療科です。一方、美容皮膚科はシミやシワ、色素沈着のような病気としては扱われない肌の悩みについても扱っています。皮膚科では肌の病気が治ったとしても、跡が残ってしまったり、肌がでこぼこするようになったりするケースも少なくありません。このような状態は病気としては扱われませんが、本人にとってはコンプレックスとなる場合も多いです。
肌の悩みを解決して美しい肌を作り出し、患者の生活の質を向上させていくのが美容皮膚科なのです。他人には言いづらい悩みについて相談できる場であり、エステのような落ち着ける雰囲気のところが多いという特徴もあります。
治療の対象が広い美容皮膚科では、自由診療も含めて様々な治療を受けられます。レーザー治療などの皮膚科では見られない先端技術を用いた治療を行っているところもあります。1つの悩みに対して複数のアプローチが存在し、通院するペースやメスの使用の有無など個人の希望に合わせた治療が受けやすいのが特徴です。 治療前にはカウンセリングがあるので、気になることがあればしっかり伝えるようにしましょう。 注意点としては、自己負担となる治療が多いために費用がかかりやすいことが挙げられます。治療費がどの程度になるのかも、カウンセリングの際に確認しておくことが重要です。
シミは美容の大敵です。顔にシミがあるとそれだけで老けて見えてしまうため、女性達は日々あれこれと手段を変えながらシミ消しに苦心しています。しかし、注意すべきは顔だけではありません。特に夏場になり、薄着になると気になってくるのが腕にできるシミです。 腕はパーツが大きく目に付きやすい上に、長袖の季節は気にならないので手入れがおろそかになりがちなのが困ったところです。火傷や虫刺され跡などが色素沈着を起こしたシミなど腕だからこそ発生するシミもあるため、尚更注意が必要です。
シミをどうにかしたいと思っても、セルフケアではどうしても限界があります。本格的にシミを薄くしたいと思うのなら、思い切って美容皮膚科を受診してプロの施術を受けるのがおすすめです。 美容皮膚科で受けられる美白施術にはいろいろな種類があるため、自分に合ったものを選択するのが難しいと感じるかもしれません。そのため、まずはしっかりと情報を集め、カウンセリングや医師との相談を通して見つけていきましょう。
美容皮膚科の施術で有名なのがレーザー治療です。レーザーの種類によって目的が異なるため、シミ取りに適したレーザーが導入されているか確認しておきましょう。ケミカルピーリングも近年注目を集めている施術方法です。これはフルーツ酸の一種を皮膚に塗ることで、肌の新陳代謝を促す効果があります。シミだけではなくくすみやしわ、ニキビ改善にも効果があるとされています。また、美容皮膚科では内服薬や外用薬の処方を受けることもできます。薬の処方は病院だからこそできるものです。 あくまで薬ですから、医師や薬剤師の指示に従って使用しなければかえってトラブルを起こす原因になることもある点には注意しましょう。